チューボ研究所が生まれるまで

WHY CHUBO LAB?
子どもに教えるためだけではなく、
親子で学ぶために。
チューボ研究所の出発点は、特別な研究室ではなく、わが家の毎日でした。スマホやゲームをめぐって迷い、親子で立ち止まった経験から、「禁止する前に、一緒に考える」物語を届けたいと思うようになりました。
ここでは、チューボ研究所が生まれるまでの思いを、7つに分けてお伝えします。

はじまりは、
わが家の子育てでした。
「そろそろ、スマホをやめよう」
「ゲームは、約束の時間まで」
子どもが大きくなるにつれて、そんな言葉が増えていきました。ルールを決めても守ってくれない。隠れて使ったり、抜け道を見つけたり。心配だから声を掛けているのに、いつの間にか親子でいたちごっこになっていました。
そんな日々のなかで、ふと立ち止まりました。

あのとき、スマホに
助けられた私たちへ。
子どもに、少し静かにしていてほしい。泣いているけれど、どうしても手が離せない。そんなとき、スマホやタブレットに助けられたことはありませんか。
わが家にも、何度もありました。
動画を見て、子どもが笑ってくれた。そのあいだに、目の前のことをひとつ終えられた。少し、ほっとできた。
子育てには、気持ちにも時間にも、余裕を持てない場面があります。だから、あのときスマホを渡した自分を、今になって責めるために、この話をしているのではありません。
「あのときは、助かったね」
まずは、そう受け止めたいと思っています。
そして、子どもが大きくなった今、使う時間や楽しみ方が気になることもある。助けられたことと、心配していること。その両方があっていいのだと思います。
大切なのは、ここからどう付き合っていくか。
親が渡していた道具が、子ども自身の「好き」を楽しむ道具になってきた。その変化に合わせて、私たち親の関わり方も、少しずつ考え直していけたら。
時間や安全のためのルールを大切にしながら、子どもが何を楽しんでいるのかにも、目を向けてみる。チューボ研究所は、そんな親子の時間に寄り添いたいと思っています。
次回は「『ダメ』の前に、『何が楽しいの?』」↓
「ダメ」の前に、
「何が楽しいの?」
子どもが、じっと画面を見ている。時計を見て、「まだやってるの?」と言いたくなることがあります。
でも、画面の向こうで何を楽しんでいるのか。私たちは、どれくらい知っているでしょうか。
好きなキャラクターがいるのかもしれない。自分で考えたものを作っているのかもしれない。何度も挑戦して、やっとできそうなところかもしれない。
同じ「ゲームをしている時間」でも、子どものなかで起きていることは、きっとそれぞれです。
「何が、そんなに楽しいの?」
問い詰める言い方になりそうなら、こんな聞き方でも。
- 「いちばん好きなところ、見せて」
- 「今、どんなことをしているの?」
- 「それ、どうやって作ったの?」
すぐに評価したり、役に立つかを確かめたりせず、まずは、子どもの説明を聞いてみる。大人にはよく分からなくても、「そこが好きなんだね」と受け止めることはできます。
もちろん、時間や安全のために、終わりにする必要がある場面もあります。そのときも、楽しかった気持ちを聞くことと、必要な約束を伝えることは、両方あっていい。
チューボ研究所が大切にしたいのは、そんなふうに、子どもの「好き」に関心を向けることです。チューボも、いっしょに考える友だちとして、「それ、おもしろそう!」から始めます。
次回は「デジタルで、どんな『やってみたい』が生まれる?」↓
デジタルで、どんな
「やってみたい」が生まれる?
- 動画で見たロケットを、空き箱で作ってみたくなる。
- ゲームで作った街に、自分だけの名前をつけてみる。
- 好きな生き物を見つけて、「どこに住んでいるんだろう?」と調べたくなる。
デジタルに触れる時間には、そんな「次の楽しみ」が生まれることもあります。
チューボ研究所が大切にしたいのは、子どものなかに芽生える、「もっと知りたい」「自分でもやってみたい」という気持ちです。
画面の中で絵を描くのも、紙とクレヨンで描くのも。どちらも、自分のイメージを形にする時間。
スマホも、ゲームも、動画も、AIも。自分の好きなことや、実現したいことのために、使い方を考えられるようになってほしい。そんな願いがあります。
もちろん、楽しんだことを毎回、勉強や作品づくりにつなげなくても大丈夫。「おもしろかったね」と笑い合って終わる日があってもいい。
そのうえで、子どもから「これ、やってみたい!」が出てきたら、一緒に立ち止まってみる。
- 「どんなふうにしたい?」
- 「何があったらできそう?」
- 「まず、ひとつ試してみようか」
大人が完成形を決める前に、子どものアイデアを聞いてみたいと思います。
チューボも、いっしょに考える友だちとして、その「やってみたい」に寄り添っていきます。
次回は「答えを教える前に、いっしょに考える」↓
答えを教える前に、
いっしょに考える。
「どうしたら、できるの?」
子どもに聞かれると、つい、やり方を教えたくなります。こうすれば早い。こっちのほうが、うまくいく。
大人には分かることも、子どもにとっては、初めての発見かもしれません。
たとえば、作ったロケットが倒れてしまったとき。すぐに直してあげる前に、「どこが、ぐらぐらするんだろう?」と、一緒に眺めてみる。
- 「下を大きくしたらどうかな」
- 「こっちに、紙をつけてみたい」
そんな考えが出てきたら、まずは試してみる。うまくいかなかったら、「さっきと、どこが変わったかな?」
一度でできなくても、考えたことや試したことまで、なくなるわけではありません。
デジタルとの付き合い方も、同じように考えていけたらと思っています。
- 「動画を見終わったら、何をしたい?」
- 「この話、本当か一緒に確かめてみようか」
- 「困ったときは、誰に聞けそう?」
自分で考えることと、誰かに助けてもらうこと。どちらも大切にしたい。
だから、子どもが困っているときに、「自分で考えて」と突き放したいわけではありません。言葉が出てこなければ、選択肢を出す。疲れていたら、一緒に手を動かす。少し休んで、また考える。
大人も、いつも上手に待てなくて大丈夫です。
チューボ研究所は、物語を通して、親子で迷ったり、試したり、話したりするきっかけを届けたいと思っています。
次回は「チューボは、いっしょに考える友だち」↓
チューボは、
いっしょに考える友だち。
「どうしたらいいんだろう?」
そんなとき、隣でいっしょに首をかしげてくれる。
「これ、おもしろそう!」
そう思ったとき、いっしょに目を輝かせてくれる。
チューボには、子どもたちにとって、そんな友だちでいてほしいと思っています。
子育てのなかでは、伝えたいことがたくさんあります。
- 時間を大切にしてほしい。
- 困ったときは相談してほしい。
- 見聞きしたことを、一度立ち止まって考えてほしい。
でも、言葉で説明するだけでは、なかなか届かないこともあります。だから、そのきっかけを物語に込めたいと考えました。
登場人物といっしょに、楽しくなったり、困ったり、迷ったり。「自分だったら、どうするかな?」と想像してみる。そして、読み終わったあとに、親子で少し話してみる。
- 「どこが、おもしろかった?」
- 「どうして、そう思ったの?」
- 「お母さんだったら? お父さんだったら?」
同じ物語でも、心に残るところは違うかもしれません。子どものひとことに、大人のほうが気づかされることもある。そんな時間を作れたらと思っています。
いつも、きれいな答えが出なくても大丈夫。「まだ分からないね」で終わる日も、ただ笑って読み終える日もあっていい。
チューボが大切な友だちになって、物語の中の問いが、いつか日々の暮らしの中でふと思い出される。そんな存在に育てていきたいです。
次回はいよいよ最終回「子どもたちの未来は、『好き』からはじまる」↓
子どもたちの未来は、
「好き」からはじまる。
はじまりは、わが家の子育てでした。
「そろそろ、スマホをやめよう」。そう声を掛ける毎日のなかで、子どもとデジタルの付き合い方を、親自身も考え直したいと思ったこと。そこから、チューボ研究所は生まれました。
この連載でお伝えしてきたのは、私たちが大切にしていきたい想いです。
- あのとき、デジタルに助けられたこと。
- 子どもが何を楽しんでいるのか、耳を傾けること。
- 「やってみたい」を、一緒に試すこと。
- 迷ったら、考えたり、誰かに頼ったりすること。
その真ん中にあるのは、子ども一人ひとりの「好き」です。
まだ、うまく言葉にできない「好き」もある。今すぐ得意にならなくても、将来の仕事に結びつかなくても、その気持ちを大切にしてほしいと思っています。
「もっと知りたい」
「自分でも作ってみたい」
「誰かに見せたい」
そんな気持ちが芽生えたときに、自分で考え、道具を選び、一歩を踏み出せるように。
スマホも、ゲームも、動画も、AIも。その可能性を広げる道具になってほしい。
一人ひとりの「好き」が、いつか誰かの喜びや助けにつながることもある。そんな未来を楽しみにしています。
チューボは、いっしょに考える友だち。
絵本を読んで笑ったり、ぬりえで好きな色を選んだり、歌に合わせて自分だけのポーズを考えたり。親子で楽しむ小さな体験を、これからも少しずつ届けていきます。
全7回、お付き合いいただきありがとうございました。
このページで初めて出会ってくださった方も、チューボの物語を、ぜひのぞいてみてください。これからも、チューボ研究所をよろしくお願いします。
